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ハロウィンとは全く縁の無い影利ですが、竹蔵たちは違うようです。
時間軸とかの矛盾は気にしない方向でw
続きからブログ小説が読めます。
イト「竹蔵! ハロウィンじゃ!」
イトは妙な格好で俺にそんな事を言ってきた。
白い着物を身に纏い、頭にはカボチャ。その上には白い三角形の天冠。
右手の竹箒を放し、胸の前で両手をだらりと下げ、うらめしや~と呟いてきた。
竹蔵「ハロウィンが何かは知らないが……何か間違って無いか?」
イト「そうかの? 竹蔵の国の服とを合わせてみたのじゃが……」
魔女なのか幽霊なのかカボチャ頭なのかよく分からん格好だ。
竹蔵「……で、ハロウィンがなんだって?」
イト「うむ。ちょっと待て……んしょ」
イトはカボチャの頭を外すと、俺に両手を出してきた。
イト「トリックorトリート!」
竹蔵「………………は?」
……全然分からん。
イトの呪文のような言葉に、俺は首をかしげた。
竹蔵「その格好と言葉に何の意味があるんだ?」
イト「トリックは悪戯。トリートはおもてなしじゃ。ハロウィンという風習じゃぞ?」
当然のようにそう言うけど、俺の国にはない風習だ。
竹蔵「おもてなし、ねぇ。具体的には?」
イト「お菓子を渡せば悪戯はせぬぞ」
ああ。だから両手を出してきたのか。
お化けにお菓子を渡せばいいとか、なんか適当な風習だな。
竹蔵「んなもん、持ってねぇよ。大根とか牛蒡とかでもいいのか?」
イト「良いわけあるか! よぉ~し! なら、悪戯をさせてもらおうかのう?」
何やら楽しそうに笑うイト。
よく分からないが、俺はそれを受けなきゃならんらしい。
竹蔵「……で、イトは俺にどんな悪戯をするんだ?」
イト「そうじゃのう~」
イトはニヤニヤと嬉しそうに悪戯を考えた。
イト「……………………」
竹蔵「……………………」
イト「………………ぁ!」
竹蔵「………………?」
急に顔を赤くするイト。
竹蔵「……イト?」
イト「はっ!? ち、違う! そんな事は思っておらん!!」
どげしっ!
何を思ったのか、イトは俺の脳天に手刀をめり込ませた。
竹蔵「イテテッ、これが悪戯かよ??」
イト「…………! そ、そうじゃ! これが悪戯じゃ!!」
その慌てようはどう考えても違うだろう。
竹蔵「嘘なのが見え見えだぞイト……本当は何を考えていたんだ?」
イト「ほ、本当は、のぅ~……」
イトはモジモジと恥ずかしそうに両手で顔を隠した。
竹蔵「本当は?」
イト「む、むぅ~……これじゃ!」
イトは意を決して顔を上げると、俺との距離を縮めた。
チュゥ~~~~~~~~~~~ッ!
竹蔵「……………………」
イト「……………………」
竹蔵「………………………………」
イト「……………………ど、どうじゃ?」
――何が『どうじゃ?』だ。何も考えられるわけねぇだろ。
イト「……ダメ、だったかのぅ?」
心配そうに俺を伺うイトにため息が出た。
竹蔵「…………バカか、お前……」
イト「な、何がバカじゃ!? わしは――――モゴッ!?」
無理やりイトの口を塞ぎ、これ以上の言葉を止めた。
竹蔵「……………………ダメじゃ、ねぇよ……」
イト「ふむ? 何じゃと?」
同じ事を言わせるなよ。
俺はくるりと反転し、イトに背を向けた。
自分でも分かるほどに、体が熱くなっているのを感じた。
イト「竹蔵ぉ~?」
チョンチョンと俺の服を引っ張るイト。
俺は赤くなっているであろう自分の顔に手を当てて、頷いた。
竹蔵「……参ったよ。イトには」
イト「うむ。潔くて宜しい。来年はちゃんとお菓子を用意しておくのだぞ?」
その言葉に、俺は首をかしげた。
竹蔵「……あ? 何でだ?」
イト「当然であろう? そうでなくてはまた来年もわしの、いた、ずら……が…………」
ハッとなって自分の唇に手を当てるイト。
竹蔵「……別に。トリックでも不都合ないだろう?」
イト「あ、ん…………そう、じゃな……」
どんどん顔が赤くなっていくイトに、俺は耳元で呟いた。
竹蔵「……参ったか?」
イト「……う、うむ~」
これが俺の始めてのハロウィンだった。のだが……ハロウィンって、これで良かったのかな?
ももこさんから漫画を描いて頂きました~。→◎
あまあま☆
すっかりごちそうさまでした!!!
わたしも二人が言ってるよーに
来年もお菓子いらないと思います(笑)
いつもはバトル物の作品なので、間合いに
こーゆうラブいものが読めるのは嬉しいですね~☆
苺苺☆
……と、いうか恋愛要素が個人的に未熟だなぁと感じたので練習にw
間合いというか合間ですねwww
まだ小説書くの辛いので、簡単に書いてみました~。
季節モノができるので、竹蔵武勇伝書いててよかったですw