[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今日はクリスマスイブです。例によってまたブログ小説を書きましたが、その前に……
ももこさんよりクリスマスプレゼントを頂きました!!
すまいる すらいむの妹ムーンと、果てしなきセカイのアイリンと、時空の穴のイト姫です。
コラボさせて頂いた、ももこさんと伊都さんにはお返しとして、このイラストにセリフを入れて、贈らせて頂きました!
素敵なイラストをありがとうございました~☆
それでは続きよりブログ小説をお楽しみください。
ブログ小説 『竹蔵武勇伝†他~クリスマスじゃ!~』
イト「竹蔵! クリスマスじゃ!!」
赤い三角の帽子に赤い服。右手には饅頭、左手には笹を持っている。
竹蔵「またそれかよ。……で?お菓子を渡せばいいのか?」
イト「それはハロウィンじゃ! 今日はクリスマスぞ! この格好にときめかぬか?」
竹蔵「んん? あぁ、格好は悪くないよな。というかイトは衣装変え好きだな?」
イト「うむ! 本来は大柄なお爺さんの役じゃがのう」
――それこそリシュワットの役なんじゃないか?
そういえばさっき、角の付いた被り物と、赤い鼻のおもちゃを付けたリシュワットが堂々と歩いていたっけ。すれ違う兵士達が驚いていたな。
イトといい、リシュワットといい。なんでそうも堂々としてるんだろうな……?
竹蔵「……で? その饅頭と笹に意味があるのか?」
イト「饅頭はケーキ。笹はツリーじゃ。竹蔵の国に合わせたのじゃ」
竹蔵「そこはケーキにしろよ。あと俺の国にもモミの木くらいあるぞ」
イト「真か!? というかよく知ってるではないか!」
竹蔵「まぁな。……で? 具体的に何をするんだ?」
イト「クリスマスはパーティーじゃ!ご馳走を食べる!プレゼントを交換する!」
竹蔵「へぇ~……プレゼント交換って事は何か渡せばいいのか?」
イト「物とは限らぬものじゃ。付いて来るのじゃ竹蔵!」
俺の腕を引っ張るイト。
どこへ連れて行かれるのかと思えば、イトの部屋だった。
イトは上着を脱ぐと、ベッドへ腰を下ろした。
イト「ホレ竹蔵。ここじゃここじゃ!」
布団をめくり、ポンポンと叩くイト。
竹蔵「………………そういう事かよ」
やれやれと頭をかくと、イトは不満そうな顔をした。
イト「何じゃ? 嫌なのか?」
竹蔵「別に嫌じゃないけど……自信は無い。初めてだしな」
イト「よいよい。わしは竹蔵が良いのじゃ」
そういう顔をされると断れない……って知っててやってるんだろうか?
竹蔵「……ま、いいか。なるようになれ、だ」
俺はイトのベッドの上に乗った。
ギシ……ギシギシ。
竹蔵「こんな感じか?」
イト「う、うむ……上手いな、竹蔵」
竹蔵「そうか?」
ギシギシ。ギシギシギシ……。
イト「竹蔵! 少し荒すぎるっ! もっと優しくできぬか?」
竹蔵「ぐっ、そうは言うが……これはっ!」
イト「ああ! 壊れてしまう!」
竹蔵「んじゃ、こうだ!」
イト「そ、そこは触ってはダメじゃ!! ああ~!!」
アイリーン「何をやっておるかっ!!」
イト「ア、アイリーン殿!?」
竹蔵「急に何だよ。ビックリしたじゃないか」
アイリーン「変な声が聞こえるかと思えば!私も混ぜよ!」
竹蔵「混ぜろって……できるのかよ?」
アイリーン「無論じゃ。これでもかなり慣れたものじゃぞ?」
「……どれ、イト殿。ちょっとどいてくれぬか?」
イト「う、うむ」
竹蔵「うわっ。これはキツ過ぎだろう?」
アイリーン「キツくしなくてどうする! ホレホレ!」
竹蔵「おお! そうきたか!」
イト「う、上手いのぅ……」
アイリーン「ホレ、うまくハマったであろう?」
竹蔵「すげぇな。あっという間だ」
イト「竹蔵もまだまだよのう。男じゃのに」
竹蔵「うるせーな。初めてだって言っただろう?」
イト「よいよい。二人ともありがとう。これでゆっくり眠れそうじゃ」
アイリーン「うむ。私もスッキリしたぞ」
こうして俺たちは、イトのベッドを無事に修理する事できた。
それから俺とアイリーンはイトの部屋を後にした。
竹蔵「ところで、アイリーンは何であんな血相を変えて入ってきたんだ?」
アイリーン「そ、それは~…………」
竹蔵「それは?」
アイリーン「……そうじゃな。今夜にでもイト殿の部屋に行けば分かるはずじゃ」
竹蔵「何だよそれ?」
俺にはアイリーンの言っていた意味がよく分からなかった。
……しかし。
今夜アイリーンに言われるまま、イトの部屋に行くと、アイリーンの言っていた事がよく分かった。
そうか。そう聞こえるものなのか……。