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TOPにも飾ってありますが、今年のイト姫は着物を着ています。
去年はこのサイトにはいませんでしたがww来年もこのサイトで年を迎えられるといいですね~。
竹蔵「イト。正月だ!」
イト「ああああぁ~。わしのセリフじゃぞ!」
竹蔵「何でだよ。俺の国にも正月くらいあるぞ」
昨日の夜はカウントダウンパーティーしたしな。
イト「竹蔵。空気読めっ!」
竹蔵「分かった分かった」
イト「コホンッ。では、改めて……」
くるりと背中を見せて、再び俺の方へ向き直った。
イト「竹蔵!正月じゃ!」
それがしたかったのか……。
イト「さて、タイトルコールも上手くいったな」
竹蔵「いや、ブログ小説ってそういうのだったか?」
イト「とにかく、じゃ。竹蔵。今年もよろしく頼むのじゃ」
竹蔵「お、おう……」
しかしこうして見ると、イトは何を着ても似合うよな……。
俺の視線に気付いてた、イトはくるりと回ってみせた
イト「どうじゃ竹蔵?」
竹蔵「な、何がだよ?」
イト「着物じゃ! どうじゃ?どうじゃ? のう?のう?」
竹蔵「分かった分かった!そんなにくっつくなって!」
イト「似合うじゃろう?」
竹蔵「ああ。かわ――――」
イト「かわ!? 何じゃ!?」
再び身を乗り出してくるイト。
竹蔵「あ~、かわ……な」
イト「ちゃんと言うのじゃ竹蔵!」
ふみ「そうそう。せっかくの着物姿だってのにさぁ」
いつの間にか姉上まで出てきやがった。
そうか。誰が着付けをしたかと思ったら姉上だったか。
アイリーン「相変わらず乙女心の分からぬ者じゃなぁ」
いつの間にかアイリーンまで出てきた。
イト「アイリーン殿! あけましておめでとうございます!」
アイリーン「うむ。少ないがお年玉じゃ」
イト「わぁ。こんなに!?」
アイリーン「可愛い妹の為ならこのくらい何でもないぞ」
ふみ(むっ!)
姉上はどこかへ行ってしまった。
かと思ったらすぐ戻ってきた。
ふみ「ほらイトちゃん。おせち料理だよ」
イト「わぁ。これは凄い!どれもこれも美味そうじゃ」
ふみ「みんなイトちゃんの好きな物ばかりだよ」
イト「ふみ殿の料理はどれも美味しいから好きじゃぞ~」
ふみ「姉として当然よ」
アイリーン(なぬ!?)
今度はアイリーンがどこかへ行ってしまった。
と思ったらまた戻ってきた。手には羽子板が握られている。
アイリーン「ふみ殿。どっちがイト殿の姉として相応しいか、勝負じゃ!」
羽子板を受けとる姉上。その目が怪しく光っていた。
ふみ「望むところだよ!」
二人は熱く睨みあっていた。
………………今回、俺の立場何もないな。
アイリーン「行くぞ! イオナサーブッ!」
ふみ「何のぉ! 必殺! ふみストライク!」
アイリーン「こっちじゃ! パルプンスマッシュ!」
ふみ「危ない! 究極! ふみバスター!!」
羽根突きとは思えない効果音が部屋中に響いていた。
イト「二人とも仲が良いのう」
なぜかイトはそんな事を言っていた。俺にはよく分からないな。
竹蔵「そうか? ……あれ? ヒモが出てるぞ?」
イト「む。何だか着崩れしてきたようじゃ。しまった……わしは着付けができぬ」
竹蔵「ここを直せばいいんじゃないか?」
イト「いや、先にこっちを……きゃぅ! くすぐったいぞ竹蔵」
竹蔵「髪が長くてやり辛いな。襟元からこう……」
イト「ヒャッ! 竹蔵そこはダメじゃ! 竹蔵ぉ!!」
ふみ&アイリーン『たぁけぇぞぉおおお!!』
竹蔵「何だ何だ? ぶベブぅッ!」
姉上とアイリーンの羽子板が同時に俺の顔面にめり込んだ。
ふみ「ほらイトちゃん。あっちで直してあげるよ」
アイリーン「私も色んなの装備をしてきた身じゃ。手伝うぞ」
イト「あ……うん。竹蔵?」
ふみ「ほっときゃいいのさ。あんなヤツ」
アイリーン「そうじゃそうじゃ! 後で三人で初詣に行こう!」
ふみ「いいねぇ。その前にアイリンちゃんもおせち食べてってよ」
アイリーン「私はアイリーンじゃ。ではご馳走になるかのう♪」
楽しそうに会話をする姉上とアイリーンに引っ張られながら、イトは行ってしまった。
冬の寒い風が、俺の周りだけ吹き通っていった気がした。
リシュワット「ムッ? 竹蔵。餅ハ食ベルカ? 少シ突キ過ギテシマッタワ」
竹蔵「………………いや。いらん」
再び寒い風が寂しく吹いていた……。