コーヒーと喫茶店と父親

　父ちゃんはカッコイイのに極上なまでにフツメンな影利ですｗ
　白髪になろうが頭上がハゲようが、親父はカッコイイものです。
　まぁ、男は見た目だけじゃないですけど、言い方変えると他で勝負って感じですよね～。

　まだ小さかった頃。日曜だったか夏休みだったか、珍しく開店前に店に行った事があります。
　うちの店は朝日がいっぱい入るので、いつもと違う世界に感じてました。
　昔からうちの店はサイホン式でコーヒーを立てる（作る）んですが――――

　――あれ？コーヒーを「立てる」って漢字は「立てる」であってるのだろうか？
　まぁいいやｗ脱線したｗｗ

　サイホンに朝日が反射して、それがちょっと眩しくて、当事まだ飲めないコーヒーの香りが漂う中、そのサイホンの中をクルクルと混ぜてる父親の姿カッコイイと感じたのは、今でもハッキリと覚えています。
　何気ない光景ですけど、その光景もハッキリとは覚えていませんが、その事はずっと覚えています。

　いつの間にか親父の背丈を追い越し、僕もコーヒーを立てられるようになり、父ちゃんと「ガーファンクルは？」「サイモンだろ？……いや、サイホンかｗ」と訳の分からないジョークを言ってますｗ
　僕に子どもがいたとして、同じ光景を子どもに見せても、僕は父親以上にかっこよくは無いだろうなと思いますね～。まぁ年季が違うから当たり前かｗ

　小学生当事は兄妹で喫茶店の跡継ぎを取り合ったものですが、今ではそれも無くなり、経済不況から喫茶店はかなり経営が難しくなって、親父も子どもに託そうとは思っていません。
　金持ちになるには厳し過ぎる世の中ですが、赤字経営でもやっていけるように援助できるくらいの大金持ちになりたいと中学生時代に思いましたね～ｗ

　カッコ良くなりたいとか、カッコ良く見せたいとか、そういうものじゃないんですよね。
　子どもができた時、しっかり『父親』してたらそれが一番だと思います。
　……我が父のように、ね。